金沢市を中心に、中小企業経営者や相続でお困りの個人の方のお手伝いをしている野村経営税理士事務所の代表税理士ノムが日々の出来事を綴っています。税理士という仕事を身近に感じていただけると幸いです。税理士だってサービス業です。 こんなことやってます!

2010年8月 3日 nom

第60回税理士試験が今日から始まります。
僕が初めて受験したのは、平成10年の第48回目ですから、もう12年も経っているんですね。
合格した平成14年の第52回から数えても、既に8年が経過しました。
いや、あっという間ですね。振り返ってみると。

平成14年の試験では、3科目(簿記論・財務諸表論・相続税法)を受けたのですが、1日16時間くらい勉強してまして、試験当日はまさに、最高のコンディションでした。
「今の自分に解けない問題は(そんなに)ない!」
「俺が受からなければ、一体誰が受かるんだ!」
今思うと、自分でもびっくりするくらい闘志むき出しでしたね。8年前は。

無事、合格しましたが、翌平成15年の6月ごろに母親から言われた
「あんた、やっと元の目に戻ったね」
の一言は、未だに忘れません。
ずーっとテンパってたのですね。あの頃は。
1年で体重が13キロも減ったことに気付かなかったという嘘みたいな事実もありますし。

確かに、税理士証票の顔写真を見ると、キツい目つきしていました・・・
今は、独立したので税理士証票が変わり、写真も変わってしまいましたので、お見せすることはできませんが・・・

そんな過酷?な税理士試験に、今日は午後から大切な友人であり、自転車仲間でもあるS君が戦います。
朝、激励の電話を入れました。
「頑張るんじゃなくて戦ってこい!」
電話口からは、力強い声が聞こえてきたので、良い戦いをしてくることでしょう。

ちなみに、今回の試験は以下のような日程で行われます。
平成22年8月3日(火)
 午前9時から同11時まで 簿記論
 午後0時30分から同2時30分まで 財務諸表論
 午後3時30分から同5時30分まで 消費税法又は酒税法
平成22年8月4日(水)
 午前9時から同11時まで 法人税法
 正午から午後2時まで 相続税法
 午後3時から同5時まで 所得税法
平成22年8月5日(木)
午前9時から同11時まで 固定資産税
 正午から午後2時まで 国税徴収法
 午後3時から同5時まで 住民税又は事業税

恥ずかしながら、紛失を真剣に疑った大事な合格証書が見つかりました!
物置部屋の奥の忘れ去られた引き出しの中から出てきました。
良かったぁ。
goukaku1.jpg
書留で届きましたが、この時は仕事中でしたね。不在のため持ち帰られてました。
実際には、職場のネットで結果は知っていたので、届いた時の嬉しさはさほどではなかったのが良かったのか良くなかったのか・・・

で、中身はこれです。
goukaku2.jpg
この証書は、税理士試験を5科目合格した人にしか発行されないんです。
一部の科目を免除された人や、大学院を2つ出てそもそも税理士試験を受けていない人や、税務署OBの人などには発行されないので、絶対なくしてはいけません。

早く、額を買ってきて事務所に掲げておかなくてはなりませんね。

 

 

2010年6月21日 nom

先週末から気になる話題ではあります。

某世論調査では、増税賛成が反対を上回るなど、国民の間にも「増税やむなし」の意識が浸透してきているのでしょうか?

でも、なぜ10%なんでしょう?
具体的な根拠や説明がないですね。これでは納得できませんよね。

そこで、統計資料から考えてみます。
平成21年度における国の租税及び印紙収入予算額は当初46兆1,030億円でした。
これが補正後には36兆8,610億円と9兆2,420億円も減少しています。
ちなみに、平成22年度における国の租税及び印紙収入予算額は37兆3,960億円です。

また、国と地方を合わせた平成22年度予算のうち、5%という税率の消費税(厳密には消費税4%と地方消費税1%のを合わせて"消費税等"と呼びます)だけで、税収の16.7%、金額にして12兆円を占めています。
これを、税率1%に換算すると、2兆4千億円。
つまり、消費税率を1%上げると税収が2兆4千億円増えることになります。計算上は。
という事は、税率を5%上げると、2.4兆円×5=12兆円の税収が確保でき、平成21年度の減額予算額(マイナス9兆2千億円)を十分賄う事が可能になるのです!
実際には、税率アップによる消費縮小があると計算通りにはいかないかもしれませんが、1%の税率が国と地方の予算の3.34%(16.7%÷5)も占めているのが消費税です。消費税の税収に与える影響は非常に大きいのです。

あくまで、個人的な意見なのですが、10%の根拠はこのあたりにあるのではないかと思われます。
平成19年度の一般会計税収が51兆円、平成20年度は44兆3千億円だったことを考えると、落ち込んだ税収を回復させる一番簡単なの方法が消費税率アップといえるのではないでしょうか。

ちなみに、相続税の税収は、国と地方を合わせた予算の中の1.8%に過ぎません。
ということは、消費税率を1%上げれば相続税を廃止しても税収は確保できるという事になります。
とはいえ、相続税には課税の目的・理由がありますのでこのようなことにはならないとは思いますが・・・

 

 

2010年5月 6日 nom

4月27日に、「この痛みを感じさせないための巧みな法改正が平成16年4月より導入され、消費税の税率アップへの布石が打たれたと言ってもよいのかもしれません。。。」という意味深な終わり方をしてしまった、消費税ネタの続きです。

突然ですが、私の場合、ここ数日のような好天になるといつもよりビールなどの発泡性のお酒の消費量が増えてしまいます。
いつもは、量販店でケース買いをするので、1本当たりの標準価格はよくわかりませんが、例えば、ビール大瓶(633ml)をコンビニで購入するときに消費税等込で337円支払うとします。

この、337円を分解すると・・・
・ビール本体の税抜き価格   180.43円
・酒税   140.52円
・ビール本体に係る消費税等   9.02円
・酒税にかかる消費税等      7.03円
となります。

どうでしょうか・・・

酒税の金額に驚きませんか??

今日は、ビールの税金が高いという話ではないのですが、高いですねぇ。
酒税にまで消費税が課税されて、税込比較だと、43%が酒税(+酒税に係る消費税等)です。

ですが、通常、皆さんがコンビニでこのビール大瓶1本を337円で買う時に、本体がいくらで、酒税がいくらで、消費税等がいくらで、なんて内訳を考えることはしないと思います。
なぜなら、知らないし、内訳が記載されているわけでもないですから・・・
計算が早い人なら、税抜き321円、税込337円くらいの計算はするかもしれませんね。

これは、「販売価格の中に税金が含めて表示されている」からなんです。
もし、"税込337円ですが、そのうち酒税が消費税等込147.55円です"なんて書いてあったら、「酒税高いな~」と思いますよね?
でも、中に紛れこんじゃうと、意識しない限り分からなくなってしまします。
この考えが、消費税にも採用されました。
これが、平成16年に改正された巧みな法改正の内容なんです。

これを、「総額表示方式」といいます。

平成16年4月1日から、不特定多数の人に販売価格を表示する場合には、本体価格に消費税等を含めた価格表示をしなければならなくなったのです。
改正前までは、本体価格のみが値札として表示されていて、レジに行って初めて実際の支払金額が分かるという仕組みだったはずです。
カゴの中身を頭の中で計算しながら、財布の中身と相談しながらギリギリのところでレジに並んだけれども、お金が足りなくて、「コレやめときます」って言ったことありませんか?
私はありますが・・・

この、総額表示が採用されると、値札には消費者がレジで支払う金額が表示されているので、実際に支払う金額を容易に把握できるという利点があります。
一方で、消費税等の税率が上がった場合には値札の中に含まれる消費税等がいくらなのか把握しにくいという(消費者にとっては)不都合な点があるのです。
法改正から丸6年が経過し、すでに物を買う時に、消費税等を意識しないまま、値札の金額を支払うことに抵抗がなくなっているのではないでしょうか?

現在の税率が、将来的に何%になるのかは分かりませんが、少なくとも、この総額表示制度が導入されたことが、税率アップのための布石であるといえるのではないでしょうか。


ちなみに、総額表示にはいくつかパターンがあります。
・10,290円
・10,290円(税込)
・10,290円(税抜9,800円)
・10,290円(うち消費税等490円)
・10,290円(税抜9,800円、消費税等490円
これらは全部総額表示としての表示方法になります。

こんなのは、厳密にはNGです
9,800円(税込10,290円)
いまだに時々見かけますが・・・


 

 

2010年4月27日 nom

昨日、消費税増税ネタを書いたばかりですが、今朝の日経新聞5面にこんな見出しがありました。

おそらく、消費税は税率5%というのが一般の方の認識だと思います。
実は、この「消費税」と呼ばれるものは「消費税」と呼ばれる国税(国に納める税金)と「地方消費税」と呼ばれる地方税(都道府県に納める税金)を合わせたものを意味しています。

そして、国税たる消費税の税率は4%、地方税たる地方消費税の税率は国税の25%とされており(4%×25%=1%)あわせて5%が消費税等として"事業者が"納付しています。
国に納められた国税と地方税のうち、地方税が国から都道府県に交付されます。

昨日は、「消費税(等)は公平ではない」というような言い方をしましたが、それはこのような理由からです。

平成19年度の総務省統計局「家計調査(勤労者世帯)」というデータを基に財務省が推計・公表している資料によると

A:実収入311万円の人が負担する税金は23万円、そのうち消費税は9万円
B:実収入566万円の人が負担する税金は48万円、そのうち消費税は13万円
C:実収入1,182万円の人が負担する税金は175万円、そのうち消費税は23万円

実収入に占める割合で計算すると
A:実収入を100%とすると、税金7.3%、うち消費税2.9%
B:実収入を100%とすると、税金8.5%、うち消費税2.3%
C:実収入を100%とすると、税金14.8%、うち消費税1.9%
となります。

5%(4%+1%)という税率は同じでも、収入によって家計に占める消費税等負担額の割合が異なるのです。

例えば、税込み210万円の車を買う時に負担する消費税等に相当する10万円が家計に占める割合は、当然ながら収入の低い家計ほど痛いわけです。
これを"痛税感"と言ったりします。

一見、同じ税率で公平に感じますが、必ずしもそうとは言い切れない一面が、統計資料から読み取れるのです。
そして、この痛みを感じさせないための巧みな法改正が平成16年4月より導入され、消費税の税率アップへの布石が打たれたと言ってもよいのかもしれません。。。


 

 

2010年4月26日 nom

という世論調査結果が今朝の日経新聞に出ていましたね。

政治の話をここでする気はないのですが、記事の中に気になる数字が・・・

「4年間、消費税は増税しないという首相の考えに」
・賛成だ 37%(前回43%)
・反対だ 50%(前回46%)

ここです。
税理士ですから、当然か。。。

私が賛成か反対かという意見は置いておくとして、半数が消費税の増税を容認しているということですよね。
ちょっとびっくりしました。
マスコミの影響でしょうか、"増税やむなし"の流れに変わりつつあるという調査結果ですが、この仕事をしていると時々、はたしてどれほどの方が消費税を理解しているのか疑問に感じることがあります。

例えば、小売店に行って本体価格1,000円の商品を購入するとします。
消費税法施行(平成元年)前なら、1,000円払えば良かったわけですが、今は税込み1,050円支払いますよね。
では、あなたが支払うこの1,000円と1,050円の差額50円って何ですか?

「消費税だろうが!」

という回答が多いと思いますが・・・違うんです。
正解は、「代金の一部」です。分りにくく言うと、「消費税相当額」とも言えます。

我が国の消費税法では、消費税の納税義務者は「事業者」であると定められています。
「事業者」とは、法人と事業を行っている個人です。

この例では、本体価格1,000円の商品を税込み1,050円で売っている小売店が消費税を納める必要があるのです。

では、いくら納めるのか?
仮に、この小売店が商品を本体価格500円(税込み525円)で仕入れているとします。
消費税がなければ、小売店の粗利(利益)は1,000円‐500円=500円です。
便宜上、仕入れ先の仕入れ原価が0円とすると、仕入れ先の粗利(利益)は500円‐0円=500円です。

次に、消費税を考えましょう。税率5%です。
仕入れ先では、税込み525円の売り上げ‐仕入れ0円=525円の粗利(利益)
小売店では、税込み1,050円の売り上げ‐税込み仕入れ525円=525円の粗利(利益)

どちらも、消費税を考えると粗利が25円(5%)ずつ増加します。
おかしいですよね?

ここで、消費税の納税義務者を思い出してください。そう、「事業者」です。
仕入れ先も小売店も事業者です。
では、いくら納税するのか?

ざっくり言うと、「売上代金に含まれる5%‐仕入れ代金に含まれる5%」になります。
仕入れ先では、525円のうちの25円(525円×5/105)‐0円のうちの0円=25円
小売店では、1,050円のうちの50円(1,050円×5/105)‐525円のうちの25円(525円×5/105)=25円
両者合わせて50円が消費税(正確には「消費税及び地方消費税」以下、「消費税等」といいます)として、国(40円)と地方(10円)に納められることになります。

そうすると、仕入れ先では、粗利525円‐消費税等25円=利益500円
小売店では、粗利525円‐消費税等25円=利益500円
となり、消費税等があってもなくても利益は同じということになります。

ということは、あなたが払う、1,050円のうちの50円は「事業者があなたの代わりに、国に40円、地方に10円を消費税等として納めている」のです。

事業者に消費税等の納税義務が課せられているの関係上、事業者が今までと同じ利益を得るためには納税すべき消費税等を「消費者に負担してもらう必要がある」のです。
消費税等がなければ1,000円で売って500円の粗利を得られた小売店が、525円で仕入れて消費税等を納税した後に500円の利益を得るためには、1,050円で販売する必要がある。
そのしわ寄せが、消費者に来ているわけです。

もし、小売店が1,000円で販売するとどうなるでしょう?
粗利は、1,000円‐525円=475円
納税すべき消費税等は、47円(1,000円×5/105)‐25円=22円(税込み売り上げが1,000円。つまり、本体価格953円、消費税等47円という計算になります)
利益は、475円‐22円=453円
利益率が9.4%も減少するわけです。
1,000円で売るのか、1,050円で売るのかは小売店の自由です。
あくまで、売った金額と仕入れた金額で消費税等が決まるわけですから・・・

結局のところ、消費者は事業者が払うべき消費税等を商品代金の一部として支払っているにすぎないのです。

このような複雑な消費税の仕組みを知った上での50%であるとは到底思えないのです。
また、「消費税等の税率は一律5%であるから公平な税制である」という主張にも頷けない部分があるのです。

つづく・・・

 

 

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税理士 野村重之

自己紹介

金沢市の税理士ノムの所長日記

  • 1971年10月 石川県金沢市出身
  • 石川県立金沢桜丘高校卒業
  • 金沢工業大学情報工学科卒業

25歳の時勤務先の会社に税務調査が入り、税理士の世界に目覚める
半年後の平成10年3月に4年間勤務した会社を退職し、税理士を目指して勉強開始
定職につかず、わずかのバイト収入と某輸入車購入資金として貯金していたお金を取り崩しながら予備校の通信教育で暗黒の受験生活を過ごす
平成11年 税理士試験 法人税法合格
平成13年 税理士試験 消費税法合格
平成14年 税理士試験 簿記論、財務諸表論、
            相続税法合格
平成15年 税理士登録 登録番号96668

相続税法の合格に苦労し、4回目の受験で無事合格
苦労したものの、今は専門・得意分野の1つに
平成14年から平成21年12月まで金沢市内の税理士法人にてサラリーマン税理士として勤務
個人・法人合わせて延べ5,500件以上の税務申告に携わり、税務調査の立会件数は100件以上など貴重かつ豊富な実務経験を経て野村経営税理士事務所開設
勤務期間中の平成20年4月から平成21年3月までの1年間、FM石川にて金曜日の「M-Culture」というラジオ番組にて”サラリーマン税理士ノム”として出演の経験あり
決算・税務申告はもちろんのこと、「将来のあるべき姿に近づくためのお手伝い」を提供サービスの中心に考える”未来志向型税理士事務所”を目指しています

凝り性で気に入った世界は追及するタイプ
近年は自転車(ロードバイク)とシングルモルトを追及中
ちょっとだけ料理好き(得意料理は激辛麻婆豆腐と梅タコパスタ)

    もう一度飲みたいシングルモルトBest3
  1. Lagavulin 1976 / 30 Year old
  2. Brora 1982 / 20 Year old
  3. Ardbeg Very Young 1998 / 6 Year old